ライブ配信のマナーを知ろう
私はよくpixiv Sketch LIVEライブ配信をしています。とても楽しく配信をさせていただいているのですが、最近は配信をためらう気持ちもあります。
これまでマナーについて言及してこなかった理由
実はこれまでも、配信のマナーについて言うかどうかを迷っていました。主な理由は二つあります。
一つ目はpixiv Sketch LIVE自体が新しかったため、視聴者も少なくマナーについて話さずともうまくまとめることができていたからです。マナーについて説明する必要も感じていませんでした。
二つ目は自分自身が素晴らしく品行方正な配信をしているというわけでもないからです。好き勝手している方かもしれません。そんな私がマナーについて言及するのは分不相応だという思いがありました。
マナーの良い視聴者に注意する理由
みなさんは先生や親に、明らかに自分より素行の悪い人がいるにもかかわらず、なぜか自分が注意を受けて理不尽に感じたことはあるでしょうか。
マナーの悪い人に注意喚起したところで、そもそもマナーの悪い人はそんな記事を読まないのです。マナーを向上できる力のあるのはマナーの良い人たちです。ですから、より良い環境づくりのために回り道をする必要がありました。
念を押して強調しますが、この記事を読んでくださっている皆さんは礼儀正しく、注意が必要な人はいません。
ライブ視聴にルールを設ける理由
見てくれる人が数名ならば配信主が直接監督すれば良いので、特にルールも必要ないかもしれません。ところが視聴者が増えていくにつれて舵取りが急に難しくなります。
老舗のサービスでは、ライブ配信のルールは暗黙のものとなって浸透しているように感じます。それは視聴者たちに取って常識の範疇です。
pixiv Sketch LIVEはまだ若いためマナーやルールについてあまり知られていません。初めてライブ配信というものに触れるという方もいます。私はプラットフォームの成長を目の当たりにして、配信のルールやマナーについて説明する必要を感じるようになりました。
マナー違反は必ずしも規約違反ではない
マナー違反はあくまでマナーを逸脱したに過ぎません。その多くは配信サービスの規約には接触しないかもしれません。まずはそのことを念頭に置いてください。
明らかなスパム行為は規約違反になりますし、誹謗中傷などもそうです。しかし、例えば明らかに場違いなコメントをして場を白けさせるのはマナー違反であっても規約違反ではありませんし、サービス全体から追放されるほどのことではありません。
逆に言えば、その人はサービス自体から追放されなくとも、配信からはBANされてしまうかもしれません。マナーはその配信内で適用されるものです。
マナーやルールは他の配信まで持ち込まない
多くの配信サイトで暗黙のルールとして浸透しているとはいえ、配信のルールはあくまでその配信内でのルールです。ですので、暗黙の了解を知ったとしても、それを他の配信にまで持ち込むのは間違っています。
規約違反でないのであれば、一般的なルールに反することを配信主が許可している場合もあります。そういう場合もありますので、マナーやルールは自分が守る分にはどこにおいても問題にはなりませんが、他の配信に適用するべきではありません。
よく知られている3つマナー
それでは、よく言われる3つのマナーについて見ていきましょう。それは以下のようなものです。
- 他の配信の邪魔をしない
- 視聴者同士の会話は控える
- トラブルは自衛せずにスルーする
- 他の配信の邪魔をしない
配信を定期的にするようになるほど、他の配信者との繋がりもできてきます。そのことを知っている常連の視聴者さんも現れるでしょう。
配信者が別の配信者について言及したり、配信者の親しい人の配信が始まったりしたら、親切心からそのことを教えに行きたくなるかもしれません。しかし、それはやめましょう。
配信中に他の配信者の話題を持っていくことは、進行中の配信には関係のないことです。それを伝えられてしまうと、同じ配信者として無視するわけにはいかなくなり、結局は困らせてしまいがちです。
他の配信者の邪魔をしないようにしましょう。
視聴者同士の会話は控える
視聴者同士の会話を控えること、特に配信主が離席した状態での会話を控えることはよく挙げられるマナーの一つです。そうする理由は不必要ないさかいや争いを避けるためです。
配信者は配信者として振る舞います。経験の差があるとはいえ、色々なコメントに対応することになれています。人にもよりますが、ちょっとしたブラックユーモアも笑ってくれるかもしれません。しかし同じような感覚で視聴者にコメントすると、その視聴者はうまく意図を汲み取れずに、争いに発展しそうになる可能性があります。
配信に訪れる人の中には視聴者同士でのコミュニケーションが楽しいと感じる人もいるかもしれません。ですが、基本的に配信主が歓迎している場合を除いては控えたほうがよいでしょう。
余談ですが、pixiv Sketch LIVE には一緒に配信する機能があります。一緒に配信する場合はどちらも配信者となるため、このマナーには当てはまりません。とはいえ、配信主ではないので配慮は必要です。
配信中は基本的に配信者に向けてコメントするようにすると、配信はよりスムーズになります。会話を楽しく感じるのは自然なことですが、そこはあくまで配信です。配信を見て盛り上げることに努めましょう。
トラブルは自衛せずにスルーする
配信中に迷惑な視聴者が現れたら、注意したくなるかもしれません。ですが、その気持ちはぐっと堪えてください。行動は伝播します。もし、みんながその人を注意し始めたら、コメント欄は荒れ、配信そのものを台無しにしてしまいます。
配信主は迷惑な視聴者をBANすることができます。ですから、配信主のタイミングで事が正されるまで待つのが賢明です。配信者はことを荒立てないために、あえてそのときは言及しないようにしているかもしれません。
規約違反をしているように思える人がいたとしても、それはサービスの運営に通報するようにして、コメント欄ないしは配信そのものの平穏が保たれるようにしてください。
ルールは安全のために設けている
これはほとんどの配信者が思っていることだと思いますが、ルールを設けるのはあくまでトラブルを避けるためです。もしルールを設けなくても楽しい配信にできるのならば、そのほうがずっといいのです。
どうしても、人が多くなると、トラブルが生じる可能性も増えます。ルールを設けるのは行動を縛るためではなく、安全を守るためです。
ですから、もし配信でルールを設けている方を見かけたら、何か制限されているように考えるのではなく、配信のコミュニティを守るために積極的にルールを遵守するようにしてください。
pixiv Sketch LIVE での課題
pixiv Sketch LIVEは、配信を健全なものに保つための機能が、他の主要な配信サービスと比べるとまだ出揃っていません。NGワードを設定して表示できなくしたり、モデレーターを設定して配信の健全化を共同で行えるようにようにしたりすることなどです。
ブロックの挙動は若干難解で、配信中以外にブロックする手段がないため、他の視聴者の気を逸らさないようにしながらブロックすることはとても難しいです。
pixiv Sketch LIVEは比較的新しいサービスなので、これまでは必要性がなかったというのは確かにあると思います。とはいえ、利用者が増えてきているため、今後はそういったところも改善されていくのではないでしょうか。
視聴者さんが元気をくれる
冒頭に述べた通り、最近は配信を滞りなく進める自信がなくなり、配信をすることをためらっていました。でも、また配信をしてみて、久しぶりに楽しい時間を過ごせました。
この記事を書いたのも、もう配信が嫌になったとかでは全くなくて、その逆に、配信が楽しいから、視聴者さんが元気をくれたから、配信をより良いものにするために何か行動しようと思えたからです。
pixiv Sketch LIVEで初めて配信してから3年以上が経ちました。これだけ配信してもまだ慣れず、まだまだ課題がいっぱいですが、今後も自分にできることを無理のない範囲でやっていきたいと思っています。