イラストが上達する人の特徴

どうしたらイラストが上達するのでしょうか。イラストが上達する人にはどんな特徴が見られますか。この記事ではそれらの点について考察します。

上達を模索し続ける

「どうしたらイラストが上手に描けますか」と尋ねても、「むしろ私が知りたい」と答える絵描きは少なくありません。そのように答えるのには理由があります。

それは、絵描きは常に上手に描ける方法を模索しているからです。

どの分野でも言えるように、イラストの世界にも上には上がいます。とても上手に見える絵描きでさえ、その絵描きからすれば自分はまだまだ拙く、さらに上手な絵描きを見上げているのです。

そして、ふと振り返ったときに、自分はいつのまにか絵が以前より上手になっていることに気づくことでしょう。

上達を模索し続ける人が上達する人です。

報われない可能性があっても努力をする

どうしたらイラストが上達するかという疑問に対して、一つの現実を述べなければなりません。

必ず報われるイラスト上達法は存在しないということです。それは努力が無駄だとか様々なイラスト技法が間違っているというわけではありません。

未来は予測不能です。予期せぬ事故や災害であらゆる努力が水の泡になってしまうことがあります。報われない可能性をゼロにはできないのです。

そしてここが重要な点です。

報われない可能性があっても、諦めない人、ひたむきに努力できる人こそが上達する人です。

イラストのために他を犠牲にする

才能とは犠牲の上に成り立っています。あり得たかもしれない未来を切り捨てることも含まれます。普通を捨てることも含まれます。

極めて冷静に計算してみましょう。ほとんどの日本人は学校に通います。平日の朝9時から午後5時まで学校で勉強です。部活がある場合はもっと遅いでしょう。それに加えて、塾や宿題や自主学習が必要です。受験生は受験勉強が待っています。毎日くたくたです。

では、いつイラストを練習するのでしょうか。寝る時間を削りますか。そんなことをすれば体を壊してしまいます。極論を言ってしまうと、日本人が考える模範的な生き方をしている人に、イラストを描く時間はないのです。

それでもイラストを描きたいのであれば犠牲が必要になります。部活を辞めたり、志望校のレベルを下げたり、友だち付き合いを減らしたりするのです。

趣味のイラストと部活動はどちらが大切でしょうか。模範的な日本人であれば部活動と答えるでしょう。しかし、はっきりと言います。

それでもイラストを選べる人が上達します。

言い訳せずに実行する

多くの人はアドバイスを聞きますが、それを実行しません。実際に行動するのは100人に1人とまで言われています。継続できるのはさらに100人に1人くらいでしょう。

なぜ実行しないのでしょうか。実行しない理由は無限に思いつきます。忙しい、疲れている、余裕がない、将来性がない、生産性がない、つまらない、やる気が出ない、まだまだあります。

やらない理由の中には真っ当に思えるものも含まれます。不実な心はありとあらゆる言い訳を考え出します。しかし、本当にイラストを上達したいのであれば、言い訳を全て切り捨てなければなりません。

言い訳をせずに実行する人だけが上達します。

イラストの占める位置を心得ている

どのくらい上達したいでしょうか。素直な気持ちで自問してみましょう。

プロのイラストレーターになりたいのでしょうか。世界一を目指しているのでしょうか。歴史に名を残すくらいでしょうか。それとも友だちや家族に喜ばれるようなイラストを描きたいのでしょうか。余暇を有意義にする趣味として楽しみたいのでしょうか。

同じイラストでも趣味と仕事では全く性質が異なります。趣味は楽しむことが大切であり、仕事では顧客を満足させることが大切です。そして上達するべき内容も異なってきます。

イラストの占める位置を心得ているなら、上達の方向をしっかりと据えることができるようになります。

イラストを描く動機を思い出す

イラストを描く動機をないがしろにしてはいけません。動機は自分を突き動かす燃料になるからです。

なぜイラストを描いているのでしょうか。その根幹にあるのは何でしょうか。もしそれが『周りの人がそうしているから自分も同じようにそうしよう』といった考えであれば、長続きしないかもしれません。動機が他人任せになってしまっているからです。

とはいえ、絵を描く動機は人それぞれです。「そんな動機ではダメだ」とか「こういう動機こそ素晴らしい」などと言うものではありません。『ちやほやされたい』とか『推しが尊いので描くしかない!』とかで良いのです。

動機を知っていることは、動機を失ったときにも力を発揮します。動機がなくても絵を描き続ける自分がいることに気づき、絵を描くことが自分の生き方に組み込まれていることに気づくからです。

ぜひイラストを描く動機をときどき思い出しましょう。

才能に気づく

多くの人は努力する人を好みます。自分も努力の人でありたいと思うことでしょう。しかし、そのために自分にある天賦の才に気づけないことが少なくありません。

絵の才能のある人は『気づいたら描いていた』とか『たくさん描いていたら上手くなった』と言います。でも、普通は気づかないと描けないし、たくさん描くだけでは上達できないのです。

描いてるだけで上達できるのは才能の領域です。

努力だけで培ってきたと思ってきたものが、実は才能のおかげだったと認めるのは苦しいかもしれません。でもそれを自覚するのは大切です。イラストにおける天才の分野は一つではないからです。

キャラクターデザインの天才がいれば、色彩の天才がいます。構図の天才、可愛さや格好よさを描く天才、緻密さの天才と色々です。自分がどの分野の才能があって伸びやすいのか、どの分野が才能がなくて伸びにくいのか知ると、イラストの方向性を決める助けになります。

才能に気づきましょう。それがあってもなくても、自覚していることは強みになります。

科学的な根拠に基づいて練習する

イラストは芸術の分野なので、科学的に語られることは少ないです。

とはいえ、科学を味方にすることは上達の助けになります。科学的根拠のある練習法であれば信頼できるからです。

物事を考えたり覚えたりするのは脳の働きです。脳は考えるだけでなく、筋肉などに指示を送って体を動かす司令塔の役割も果たします。脳は驚異的な器官ですが、それだけでは世界を知覚できませんし、行動をすることもできません。

脳に情報を与えることが必要です。情報は五感すなわち視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚から得られます。脳は得た情報を記憶し整理します。

記憶は草原に例えられます。草原も人がよく通るならばいつしか道になるように、何度も繰り返し取り入れたり、表現したりすると記憶が強化されます。記憶はまたS字フックに例えられます。フックをどんどんつなげていけるように、脳は関連した物事を事実上無限に記憶していくことができます。

イラストが上達するとは、脳や体がイラストを描ける状態にするということです。頭だけでわかっていてもダメですし、体だけが覚えてもダメなのです。よく訓練された演奏家のように、心身ともに成長させることが不可欠です。

科学的な根拠に基づいた練習をすると効率的に上達できます。

小さな成長を喜ぶ

イラストが上達するということは特別なことではありません。

学校の勉強をすれば成績が上がります。それと同じです。ところで勉強はお好きでしょうか。好きであるなら、それはとても素晴らしいことです。とはいえ実際には勉強や宿題はあまり好きではないという人がほとんどでしょう。

同じようにイラストの上達テクニックと呼ばれるものは、はっきり言ってしまうと退屈で単調であまり面白くないものがほとんどです。そして人は興味のないことに対して労力を割くことが苦手です。

練習のその先にあるものを見つめることができるでしょうか。自分の小さな成長に気づき、それに喜ぶことができるでしょうか。喜びは現在に縛られません。過去や未来のことを喜ぶことができます。

イラストはいつでも楽しいわけではありません。それでも喜びはどこかに隠されています。

イラストに喜びを見つけられる人は上達します。

画力を保つ

見逃されがちですが、イラストが上達すると同じくらい大変なのが、現在の画力を保つことです。

使わなければ筋力は衰え、思い出さなければ記憶は薄れていきます。同じようにイラストも描かなければ、画力は下がってしまいます。もちろん体に覚え込ませた技能はそうそう下がりません。それでも画力や感覚を一定に保つには、それなりの労力が必要になります。

イラストが上達するとは、画力を保つ努力をした上で、さらにそれに加えて一歩進むことに他なりません。なるほど、上達が難しいわけです。二重の努力が必要になるのですから。

画力を保つことを習慣にしているなら、上達は用意になります。

ゆっくりと丁寧に描く

字の上手な人に共通していることがあります。また字の下手な人に共通していることがあります。

字の上手な人はゆっくりと丁寧に書きます。字の下手な人はさっと早く書きます。ですから、字を上手に書くために教えられる最初の課題は『ゆっくりと丁寧に書きましょう』ということです。

上手なイラストレーターが線を一本一本丁寧に描いているところを動画サイトなどで見たことがあるかもしれません。なぜこんなに描き直すのだろうと思うくらい、何度も何度も線を描き直します。

上手に早く描けるようになるには『ゆっくりと丁寧に描く』という基礎ができている必要があります。そこから少しずつ速度を上げていくのです。

ゆっくりと丁寧に描くことを心がけましょう。

笑われても気にしない

どんな分野でも共通して直面する壁があります。それはおかしな間違いをして笑われてしまうということです。

間違うことは仕方のないことです。幼い子供は言語を覚えようとする過程で間違った言葉を使います。イラストを勉強中の人も皆、赤ちゃんのようなものです。言い間違いをするかのようにイラストの単純な間違いを何度もします。

間違いがあれば笑われてしまうものです。大抵は侮辱されているわけではなく、単純におかしくて笑ってしまうのです。笑われても気分を害さずにユーモアで切り抜けることができるでしょうか。そこを乗り越えられるかどうかがイラストを上達できるかの転換点です。

笑われても気にしないようにしましょう。

絵の上達する環境に身を置く

何かを毎日続けること自体は難しいことではありません。毎日ご飯を食べること、毎日寝ること、毎日シャワーを浴びることなど、毎日の日課として行っていることがたくさんあります。

日本人であれば意識しなくても、同じ日本人と会話をする機会がたくさんあります。自然と様々な話題について話し、考え、伝え合うことができます。日本人としての常識や振る舞いについて何か特別な努力をしなくても、ある程度までは上達させることができます。

外国に行けば言語を覚えられるのではないかと考える人がいます。でも実際にはそうではありません。何年も現地に住みながらもその言葉を覚えることができないという人は少なくないのです。何故でしょうか。その言語を話す環境に自分を置いていないからです。

同じことがイラストについてもいえます。部屋の壁一面をきれいなイラストで埋め尽くしたとしても、イラストを描くための最高の道具を買い集めても、それはイラストを描く環境に自分を置いているとは言えません。

自分が当然のようにイラストを描くという環境に身を置く必要があります。そのために有効な二つの手段があります。仲間を見つけることと、師匠を見つけることです。

仲間を見つける

仲間を見つけることは、イラストを描くという環境に身を置くことにつながります。

イラストを見せ合える仲間を作る事は重要です。最高の画材を揃えることや技法を覚えることよりも重要です。人間はスポンジのように周りの人の影響を受けるからです。悪い人たちと一緒にいれば自分も悪くなってしまいますが、良い人と一緒にいれば自分もおのずと向上していきます。

本当に良い影響を与えてくれる仲間は、すぐには見つからないものです。焦らないようにしましょう。たくさん探す必要はありません。一人で十分です。仲間を探すという姿勢を貫きましょう。

どうしても仲間が見つからない場合はどうしたらよいでしょうか。心の中で仲間を作ればよいのです。現役の絵描きさんや歴史上の人物でも構いません。心の中でその人は仲間だと考えて、その人の影響を受けるようにするのです。

一緒にイラストを描ける仲間を探しましょう。そして悪い影響を与える人からは離れましょう。

師匠を見つける

仲間を見つけるのと同じくらい大切なのが、イラストの上達を助けてくれる人、師匠を見つけることです。

その人はイラストを見せると、親切にどう改善すると良いのかを指摘してくれる人です。それはイラストを描いたこともないのに批判をズケズケと言う人ではありません。自分の至らないレベルをよく理解を示しつつも、上達を助ける言葉を投げかけてくれる人です。

そのような人を見つけるのは非常に困難だと思います。率直に現実を述べると、そのような恵まれた環境に身をおける人は少ないです。しかし、それが上達の近道であると言うことを念頭に置いておくと良いでしょう。そのチャンスが巡ってきたときに、確実に掴むことができるようにするためです。

とはいえ、師匠を見つけられなくてもがっかりする必要はありません。仲間と同じように心の中に師匠を作ればよいからです。心の師匠は自分で自由に選ぶことができます。好きな画家やイラストレーター、お気に入りの漫画家やアニメーターなどを心の師匠として選んでください。

弟子は師匠のようになるのが目標です。ですから師匠がどのようなことを言ったのか、どのように考えているのか、どのようなイラストを描いているのかを注意深く観察して真似る必要があります。

ぜひ師匠を探しましょう。

イラストを研究する

たくさんのイラストを漫然と見るよりも一枚のイラストをじっくりと研究するほうが自分の糧になります。研究していくとどの技法書にも載っていない技法がふんだんに盛り込まれていることが分かることでしょう。

研究は宝探しに似ています。闇雲に穴を掘ったからといって宝が出てくることはありません。事前に調査する必要があります。そして当たり前の事ですが、宝は掘らなければ出てきません。そしてすぐに見つけられるものでもありません。それでも諦めずに何度も探すのです。研究とはそのようなものです。

研究する過程で得た知識は、表面だけの知識とは異なります。確実に自分の糧になり、イラストの上達に役立ちます。

イラストを研究しましょう。

まとめ

この記事ではイラストが上達するための17項目を考察しました。振り返ってみましょう。

  • 上達を模索し続ける
  • 報われない可能性があっても努力をする
  • イラストのために他を犠牲にする
  • 言い訳せずに実行する
  • イラストの占める位置を心得ている
  • イラストを描く動機を思い出す
  • 才能に気づく
  • 科学的な根拠に基づいて練習する
  • 小さな成長を喜ぶ
  • 画力を保つ
  • ゆっくりと丁寧に描く
  • 笑われても気にしない
  • 絵の上達する環境に身を置く
  • 仲間を見つける
  • 師匠を見つける
  • イラストを研究する

注意すべき点ですが、一度にすべてを実行しようとはしないでください。この中で出来そうなことを1つ選びましょう。

イラストの上達に終わりはありません。プロの絵描きであってもまだまだ目指すべき頂があるのです。その点ではプロもアマチュアも素人も達人もみな全く同じです。

今現在もイラストの練習を頑張っている絵描きたちが世界中に本当にたくさんいます。大切なのは諦めないことです。たとえ挫折してもやめたくなっても行き詰まっても、諦めさえしなければ上達のチャンスはまた巡ってきます。

ぜひイラストを上達させる旅をこれからも続けていきましょう。

記事のタイトル「イラストが上達する人の特徴」| 公開した日付()| 更新した日付(2019年10月16日)| 更新した回数(0回)